それゆけメリーさん 〜出会い〜


夜、携帯に非通知で電話がかかってきた。
「もしもし?」
「私、メリーさん。今貴方のアパートの前にいる―――」
全部聞き終わる前に通話終了。
未だにメリーさんのいたずらするやつに驚いた。
五分もしない内にまた非通知で電話がきた。
「私、メリーさん。今貴方のバイクの上にいるの」
「………?」
普通メリーさんは部屋に入ってくるものじゃないのか?
そう考えている最中に聞き慣れたエンジン音が耳に飛び込んできた。
「え、ちょ!まさかっ!?」
慌てて外に出たが確認できたのは自分の単車のテールライトだけだった。



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