それゆけメリーさん 〜大きな助っ人〜


アパートに帰って連絡を待つが、携帯は鳴らない。
最後の電話から30分は経った。
つい、イライラしてタバコの消費が激しくなる。

さっき買った箱が半分に減った頃、携帯が鳴った。
今度は非通知だ。
「もしもし?」
「いやー大変だったよー…あ、私メリーさん。今…」
「やかましい!無事なんだろうな?ていうか何があった?」
「はい、なんとか無事です。どうやら拐かされかけたみたいで…
逃げ回っていたら偶然通りかかった方に助けてもらいました」
今時誘拐とかあるのか?…北の某国じゃあるまいし
「5人くらいに追いかけられてたんですけど、
通りすがりの安藤さんて方が皆、叩き潰してくれました」
一人で5人か…やるなぁ安藤とやら
「安藤さん凄いんですよ!身長が230センチあるんです!」
…人間か?
「腕なんか私の足よりおっきいんですよー!」
そりゃ5人でも楽勝だわ…
「んじゃ、無事なんだな?傷とかないな?」
「はい!あ、転んだ時ちょっと肘擦りむいたかな?」
「…いや、バイクは無事か?」

返事は帰って来なかった



第一部・完


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