それゆけメリーさん 〜夜明け〜
携帯の着信音で目が覚める。
いつの間にか寝てしまったみたいだ。
いつも枕元に置いてあるはずの携帯が見当たらない。
そういえば昨晩放り投げてそれっきりだ。
寝ぼけ眼をこすり着信音を頼りに探し回る。
携帯はなぜか冷蔵庫から見つかった。
「もしもし?」
「私、メリーさん。今朝日を浴びる富士山を眺めてるの」
時計を見たら午前5時だった。
「…おやすみ」
「あ、私も疲れたからそろそろPAで一休みしようと思うん」
聞き終わる前に電話を切って布団に倒れこむ。
一晩ずっと飛ばしてのか?メリーさんはタフだなぁ…
ぼんやりとした思考は二度寝の抱擁にとろけて消えた。
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