それゆけメリーさん 〜危機?〜


今日のハロワも空振り、コンビニでカップ麺を買って帰ろう。
以前は自炊もしていたが最近はほとんどコンビニ飯だ。
それもこれも全部あの美人の店員がイカンのだ。
鴉の羽のような長いストレートヘア、透き通るような白い肌…
…そして細く美しい首に巻かれた包帯…左腕にはいつもリストバンド…
……あまり深入りしないほうが良さげかな?

コンビニから帰る途中、携帯が鳴った。
非通知ではない、でも知らない番号だ。
000‐9646‐0213…ふむ、苦しむおじいさんと覚えよう。
「もしもし?」
「た…助けっ!助けてっ!!」
メリーさんの声だ。
走っているのか吐息がうるさい、というか息も絶え絶えな感じ
「助けるったって…お前、今どこにいるんだよ?」
「えっと、今ね…高速のパーキング…きゃあっ!?」
携帯からけたたましい音。コケて携帯落としたな
「おい!?もしもし?もしもーし!?…切れちゃったよ」
とりあえず、場所もわからんし移動手段もない。
仕方ない…一心に無事を祈るか。
えっと…南無阿弥陀仏っと。
さよならメリーさん…けっこう楽しかったよ

あ、俺のバイク…どうなるんだ?



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